アナログの最先端をいこう!

志ん生も文楽も間や軒忍
【作者】藤田湘子

印章の事が話題になるのは嬉しいのですが、ここ最近は社会悪のように扱われています。
朝起きると、毎日新聞の朝刊を家内が見せてきました。
何だろうと覗いてみると、「リモート経済の課題」としたタイトルの一論考として「押印文化脱却は金融から」という見出しが目に飛び込んできました。


リモート経済という言葉がいつできたのだろう・・・押印文化という言葉も・・・
論旨は、ここではご説明致しませんが、最後の方に気になる文章がありました。
論述の氏は、あるオンライン会議に対応出来ない人がいて、書面での決済が続いていることを嘆き、日本の大きな課題だとして、次のように述べています。
「社会全体がこうしたアナログの人に過保護なのかもしれない。今の時代、オンライン化に対応できる人が多数派であると認識し、デジタル化を更に進めてほしい」と・・・。
ハンコ議連の会長は辞任されましたが、就任された時に、「デジタル化との融合」と言われました。
アナログなモノや文化がデジタル的なモノや在り方と融合するはずがありません。
おかしいな、おかしなことを言わはるお人やと思っていたのですが・・・。
コロナ下の社会においてアナログとデジタルは共生しなければならないと思います。
対立する必要がないのに、敢えて対立させていることが、何か他の意図を感じさせられます。
ともあれ、印章は間の文化です。
日本人は今までこの間という独特の時間の在り方に親しみ、それと共に工夫をして生きてきた民族です。
それを和の文化とも言います。
そいう言う意味で印章は、和の文化でもあります。
和の文化はアナログにより成り立ちます。
デジタルで機械的に造られたものは、デジタルと融合しなくとも、デジタル下にあります。
そういうモノは、デジタルが整理していく事と思います。
デジタルで誕生したものは、デジタルの進化とともに発展解消されて行きます。
どんどんとデジタル弱者や不要なものは消し去られます。
そういう社会と共に生きる事が出来るのが、和の文化でありたいと思う今日この頃です。
アナログはデジタル化を逆に利用して、アナログでしかできないものをデジタルと区分けしていけばよいのです。
しかし、印章の需要の減少にはデジタル化が大きな功績を残すことは確かです。
パソコンというデジタルでの印章製作は、もはや時代遅れのオモチャでしかありません。
重要印章には、アナログの最先端を!

posted: 2020年 6月 5日