漢字も印章と共に葬り去るのか!
今朝の毎日新聞に社の読書世論調査の結果が掲載されていた。
驚くべき結果だとも思うし、当然こうなるよとする講評が加えられていた。
「読み書き」の能力不足を感じている人が82パーセントにものぼり、その原因を「スマートフォンや携帯電話、パソコンを使っているから」が47%と最も多く、「文章をあまり書かないから」20%、「本を読まないから」19%と続いている。
言語学者の金田一秀穂教授は、「今は『短く』『簡潔』という単純化された文章こそ良しとする風潮がある。しかし、それでは物事を深く考えることはできない。結果をみると、多くの人がそのことに気がついているのではないか」と指摘しています。

早い、合理化の流れの中で、パソコンを使った仕事や、日常生活がスマホオンリーになって、利便性は高まっているし、国もその方向で進もうとしている。
漢字と仮名文化の日本社会は、アルファベットの世界とまた違った環境や在り方を重んじている。
アルファベット文化を優先で考えていくと、日本の文化そのものが消え去り行くという運命があるということを、この世論調査は示していると思います。
アルファベットそのものを批判しているのではなく、26文字により合理的な行動と思考ができる良さはあると思いますし、SNSは多くの情報を誰でもが簡単に発信できる良さはあります。
しかし、日本的霊性から生じる伝統や文化というものは、その枠外から生じてきたという歴史的事実を認識すると、早く合理的に、利便性高く、大量にというあり方が日本的なるものやその文化を崩壊させている現実も方や在るということです。
デジタル化は、印章を失くそうとしています。
許容力のないそれらの思考は、印章を邪魔な存在としてしか捉えないのです。
ハンコ屋の技術講習会で人を教えていると、手で学ばなければならないところをパソコンに頼るデジタル思考に犯されていると思う場面に多々遭遇します。
真っすぐな線は、自分で書くよりパソコンに書かせます。
丸もコンパスを使用せずに、パソコンで自由自在に好きな大きさに表現できます。
若い人は、簡単にコピペで作業をしてしまいます。
左右対称のシンメトリーも右を左にコピペ。
キャラクターと伝統的文様や嘗ての先人の文字もフォントの文字とコピペで合成・・・。
字書で文字を探さずにフォントに頼ります。
自らの手書きよりフォントで書かれた文章に信頼性を置きます。
このままでいけば、技術継承どころか自書、捺印が意味を持たなくなる日は近いのかもしれません。
そしてやがて、印章と共に漢字や仮名も消滅する日がやってきそうな気がします。
理由は、合理的でない迅速性を欠くという理由かもしれませんね。
