コロナ禍により作り手と売り手の分離がより早く明確化していくことだろう。
十日戎所詮われらは食ひ倒れ
【作者】岡本圭岳
今年は、えべっさんもマスクをしているのかな。
昨日の2年前のリブログ”本気でハンコを売ろうとしている業界人はいなくなりつつあるのかな”の記事に新たに書き加えた「大阪市の行政手続きへの認印廃止・・・認印の価値を落とし込めるようなNHKのニュースへの感想」という記事に対して読者の方からコメントを頂きました。
そのコメントと私の返信をそのまま掲載させてもらいます。
頂いたコメント・・・
「私の実家の近くに県内で唯一印章ケースを製造する職人さんがいるのですがもう自分の代で店じまいということです。牙蓋や覆輪細工もできる職人もそのうちいなくなり象嵌印材など在庫を残すのみだとか。唯一無二の自分の責任を示す道具、それを見えないところまで拘ったケースから取り出す、日本人の粋だと思うのですが・・ではコロナで印章を悪者にし日本の伝統、文化を捨てた結果感染者が減ったか?今の現状が示すとおりです。民族の伝統文化を簡単に捨てただけです、人間は誰かを悪者にしなければ生きられない存在ですがあまりにも残念で悲しい結果ですね。」
コメントへの私の返信・・・
「おっしゃる通りだと思います。
他の伝統文化の継承を担われている業界も同様の事だと推察します。
政治の問題も一つです。
業界自身の政治や利便性優先の生活形態への迎合もあると思います。
今回の脱ハンコに象徴されるような印章のみでなく、着物(和服)の文化などは、その先頭を切っているようにも感じます。
作り手と売り手が分離していく。
売り手の商品理解度が低くなり、何を売っているのかを自覚できていない、ただ売れればよいとか、売れるものを売るとか・・・・
それに呆れ、嫌気がさした作り手が売り手になっていく。
しかし、技術継承をしなくなった、或いは、技術に関心がなくなった業界人が、修業の苦労を嫌がり、そこに身を投じなくなり、ドンドンときちんとした職人がいなくなり始めています。
そして、中途半端な技術を有したパフォーマーが、却ってそのものの価値を低下させていく・・・この悪循環を断ち切ろうとしているのが、ひょっとすると「コロナ禍」なのかも知れません。」
下は、NHKのニュースです。↓
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210109/2000039600.html
posted: 2021年 1月 11日