フォント印章やパソコン印章は、舞台から退場願います。
早春や藁一本に水曲がり
【作者】田中純子
春先の三寒四温とは、また違った変なお天気ですが、しばらくは暖かいのかな・・・。
お蔭様で大変忙しくさせて頂いております。
しかし、昨年消費税増税後の閑散期を思うと、怖いものを感じます。
当店は、印章のみで生計を立てています。
それが良いとか悪いとかは別にして、そうするには大変努力しています。
フォント印章やパソコン機能を使ったデザイン?印章に負けないように、本物のきちんとした印章の魅力ある印面デザインをどのようにしたら消費者の皆様に知って頂けるかの工夫を日夜考え続けています。
連続テレビ小説『スカーレット』に、我々の年代には懐かしき烏丸せつこが新しい登場人物として出てきました。
喜美子が作った作品が欲しくって800万円を用意してきました。
丹精込めて作られた芸術作品には、作者の想いがこもり、その想いと会話したり、奏でる音を聞いたりできる人が、烏丸せつこの役、謎の女性・アンリです。
印章彫刻に携わっている職人が、それほど魅力的な作品をお客様にお渡ししているか・・・それがこれから問われる時代です。
フォントでごまかしの大量生産をしたり、パソコンの機能を使用して印章には門外漢のデザイナーが文字を曲解したりすることは、印章への不信を生む玩具としての価値しかありません。
以前は、もう少し寛容な姿勢でありましたが、ここまで不信が広がったものは、舞台から退場してもらわなければなりません。
私が作成した印章から、音が出るか何が出るかは分かりませんが、私の手が私の想いを伝えてくれている印章だという事は間違いがありません。
きちんとした印章は、その印面のデザインにきちんと手間暇をかけて沢山のデザインを苦労して考案します。
その中から、お客様に合うものを共に模索し、決定されます。
そして、荒刻し、仕上、浄刻、だめ押しと結ばれます。
美を備えたきちんとした印章は、このように慎重にして想いを込めて作られるものでなくてはなりません。
