職人なくして印章は成り立たず
念力のゆるめば死ぬる大暑かな 村上鬼城
おはようございます。
私が子供の頃は、蝉時雨の中、汗をぬぐいつつ朝早くから仕事に精を出していた職人さんの姿が目に飛び込んできました。
私の家も印刷物加工の職人一家でしたが、高度成長期の働く多くの職人さんの仕事やその姿が周りにたくさんありました。
裸に近い姿で仕事をする祖父や父親、おじさんを見ていて、職人にだけはならないでおこうと思っていました。
そんな私が、今、印章彫刻工として一端の職人面をして、印章の本義などを語っています。
現在は止めておりますが、下職のお仕事を長らくさせて頂いておりました。
その当時の経営者は、職人に気を使ってくれました。
仕事の中身の評価も厳しく、ご意見を頂いたり、急ぎの時はFAXでの依頼で済ませるのではなく、必ずお電話を下さったりしていました。
そういう中で、職人としての私を育てて頂きました。
また、全国レベルの問題で言うと、技能検定の推進や、技術大競技会、大印展、技能グランプリに対して暖かいご支援をされていた経営者の方が多くおられました。
今・・・
今の若い経営者の職人はパソコンを柱にした彫刻機であったり、印刷機であるようです。
職人への配慮や気配りを感じられない世の中であり、土壌が腐ってきているように思います。
腐った土壌に、いくら苗木を植え、水をやっても植物は育ちませんし、実など収穫で来るはずはありません。
職人のゆるめば死ぬる印章かな 煕菴
posted: 2018年 7月 23日