心外無法

【心外無法】

この言葉、ず~っと「しんがいむほう」だと思っていました。
そして、続く言葉もありました。
ネット検索したものをコピペさせて頂きます。

心外無法 満目青山
[しんげむほう まんもくせいざん]心のほかに法はありません。見るもの、聞くもの、すべて自分と受け取っていくのです。

心の外に法はない。これがきれいだとか楽しいとか苦しいとか、そういった感情やルールを作っているのはすべて自分の心なのです。

目の前に鮮やかな山が見えるのは、あなたのこころが澄み渡っているからです。もし、あなたの心が曇っていたら、いくら目の前に美しい景色があってもその美しさを感じることはできないでしょう。

野に咲く花が美しい。そう感じるこころが美しいのです。

写真は、「心外無法」の印影と今から30年くらい前に技術研鑽の為に彫刻したものです。
当時は、技術に熱心な業界誌もあり、月一の通信添削をされていました。
技術に向かい始めた当時は、墨打ちでなく、朱打ちをして仕上げをしていました。
故事成語の課題が多く、あまり意味を考えないで、唯々上手くなりたい、綺麗な線を出したい、その一心で印面に向かっていました。
懐かしい作品群で、今も捨てられずに手元において、挫けそうになった時に眺めています。
また、当時あれだけ一生懸命、何も考えずに基本に打ち込めた苦労を考えると、今あるのはそのお蔭だと思います。
修業期間というのは、目の前にある鮮やかな山に気が付かないものです。
しかし、一心不乱に打ち込めば、心が耕される。
そういう心が耕された時、目の前にある美しい景色を「うつくしい」と感じることが出来るんだと思います。

もう一つの写真は、今取り組んでいる商品です。
お客様にお渡しする印影は、ひょっとすると工芸作品なのかも知れませんが、それがそうとして捉えられないのは、印章の商品としての宿命があります。
世に一つだけだけれど、お客様の印影は見せられない。
印影のもつ工芸の側面や芸術性を違った形で世に出したいと模索している商品です。
大阪市魅力発信事業としてこの秋の展示会に出したいと考えています。

posted: 2020年 6月 18日