とても心配しております
第4波という声が聞こえてきました。
「第68回の大印展の開催が決まりました」とお知らせしましたが、大丈夫でしょうか?と、とても心配しております。
毎年、大印展は11月3日の文化の日に開催しています。
その日は、作品展示と表彰式、懇親会があります。
その日も裏方は忙しくなるのですが、その日のみで大印展は成立しているのではありません。
作品を出品者に提出してもらわないといけませんので、製作期間を半年間設けています。
その為には、課題を3月に決めなければなりませんでした。
ところが、年の初めからの緊急事態宣言で課題決定の審査会の機を逸してしまいました。
4月11日に課題を決定することになっていますが、それでも4月に課題公表の規定書を出しまして、一月遅れとなります。
9月の締め切りや審査会までの日にちが少なくなります。
そして、今年は来年初頭の技能検定受検のための練習もあり、出品者は大変です。
そういう中、第4波の声・・・。
嘗ては、己の技術を試す場としての展覧会や競技会、誌上講習会などが多くありました。
業界の量的運動量、キャパが大きかった時代です。
その頃は、出品の場が多く大変だったが、それを喜びとして励めたものです。
作品発表の場や修錬の場が減り続ける中で、今度は、わずかになった作品発表の場が、仕事と重なり大変だ!これ以上出来ない!という言い訳が聞こえてきます。
なら、やらなければと思うのですが、後継がさらに減りますので、緩やかに教育的に対応しなければなりません。
そうこうしているうちに、業界の運動量が減るなかで、継承現場は持たなくなり、
今や、それを支えられなくなってきています。
どうなるのだろうかと、他人事のようにつぶやくしかないのだろうか。
そういうつぶやきも、こういう文章がいつまでも残るところや地球マークで公表するなという声もあります。
しかし、何処でつぶやけば、変わっていくのだろうか・・・。
私には理解できないので、いろんな所に地球マークで、つぶやき続けるしかありません。
今や、キャパが小さくなったので、いろんな事をせずに、絞れるところに集中しないと継続できないと思います。
人も変わり、やり方も変えていかないと「仕事が忙しく練習が出来ない」とする人には未来が見えないと思います。
私などは、一つの老害であります。
いくらミケランジェロやラファエロが素晴らしい美術作品だとしても、葛飾北斎の画風にラファエロを合わせて表現しても、滑稽なものにしかなりません
それを表現できる力量が自分にあるのか?
自分の力量を考えながら表現していく、名人上手の文字の骨格をいくら取り入れても、自分の力量に合わなければ、それはかえって自分の作風をみだしていく猿真似にしかなりません。
名人上手から何を自分に取り入れるのかをしっかりと持つことが、本当は一番難しい修業であります。
自らのキャパに合う方法の模索・・・
そういうとこらへんを、とても心配しております。
posted: 2021年 3月 30日