このみち
このみちや いくたりゆきし われはけふゆく
【作者】種田山頭火
昨夜、BSテレビで高倉健3週連続放映の最後をかざる『あなた』を見ました。
もう、テレビで3回くらい見ていますが、これを山田洋二監督作品だと思い込んでいました。
エンドロールで、降旗監督であることを知り、ああやっぱりという変な納得をしました。
勿論一番心に残ったのは、田中裕子演じる妻・洋子の遺骨を無事に故郷の海に散骨して、種田山頭火の「このみちや いくたりゆきし われはけふゆく」という句が画面に現れ、英二がおもむろに辞表を郵送するために封筒に入れたシーンでした。
先日、技能検定も無事終了して4月からは講習会講師の役割のみとなり、肩の重荷がおりました。
辞表をだした英二のように、自分らしさをよく考えて前が見られるような気になりました。
いろんな役割の裏方ばかりをしているのが、誰にもできないと恰好を付けていた自分が恥ずかしくなりました。
そんなことは誰にでも出来たことでありますし、これからもできる事であります。

全国印章技術大競技会の作品締め切りが3月13日と迫ってきています。
昨日は、休講続きの大印技術講習会の講習生の作品印稿を添削していました。
研究科の講師である印友が、体調をこわされて急遽代理講師として携わる一番目の仕事となりました。
実は、講習生はあまり意識していないのかも知れませんが、憧れの研究科講師に代理ではありますが初就任したのです。
嘗て講習生であった時は、研究科の講師の先生は憧れの的でありました。
頑張らなければという勇気も沸いてきています。
自分の足元、自分が出来る事は技術を伝える事であるという再確認が出来たのです。
添削をしていると、1点添削するのに1時間半くらいかかりました。
過去の先生先輩、印友の作品、後輩の頑張っている作品を今回の課題と照らし合わせて、過去の印譜を一冊ずつ丁寧に探し出していくのに時間と労苦がかかります。
それでも、それをする事により、刻者がどんな工夫をして作品作りに取り組んでいたかの思いがひしひしと伝わってきて、勉強のやり直しが出来ます。
作品を出品していた講習生時代の印影がひょっこりと印譜の間にはさまっていたりと、更に自分を鍛えてくれる場であることを確信しました。
「このみちや いくたりゆきし われはけふゆく」という種田山頭火の境地にはまだまだですが・・・。
posted: 2022年 2月 21日