講師の役割とは?

夏至今日と思ひつつ書を閉ぢにけり

【作者】高浜虚子

 

スマホ脳とは、よくできた言葉かも知れない。

自然の移り変わりを肌で感じて、ああ、今日は暦の上では夏至なのだとするのが今までの感覚なのかもしれないが、ネットニュースや誰かのブログを見て夏至と思う。

あるいは、この頃のカレンダーには記載されていないものが多く、「2022年夏至いつ?」と検索して、その解答に確信する自分になっているのが、少し嫌な気分でもあります。

この前の日曜日は、技術講習会でした。

写真は、6月課題の私が彫った参考作品です。

印文は、「河井寛次郎」という実印課題でした。

講師と裏方やら、役名を兼任させて頂いていた頃は、とてもできなかったのですが、研究会講師という役名だけにさせて頂いてから、折角「役職断捨離」をさせてもらったのだから、講師というものに専念してみようと参考作品を自らが彫り、講習生に毎月見てもらうことを自分に課しました。

私が講習生のころ、講習会は講師が喋るものではなく、やる気のある人が出された課題をしてくる、それを各自講師に見てもらうという、いわゆる「技を盗む」という昔ながらの講師の先生が多かったのですが、先生は必ず資料ではなく、自刻の参考作品を持参されていました。

多くを語らなかった先生方ですが、それを毎月続けられていたことには、とても感謝しております。

漸く、今になって、講師の先生の有り難さが身に染みて理解できるようになりました。

来月も頑張るぞ!

ちなみに来月の実印課題は、「柳宗悦」です。

 

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posted: 2022年 6月 21日