父の日の鰻

手渡しの重さうれしき鰻めし

【作者】鷹羽狩行

この間から、少しの時間を見つけて読んでいる土井善晴さんの『一汁一菜で良いという提案』が理解できる年となりました。

コロナ禍でお祝いの会を催すことが難しかったので、先日の技術講習会の後、いろんなお祝いの会を重ねての祝宴に参加させて頂きました。

年を取ると、きちんと三度食べないとお腹が減るのに、一時に食べる量が減ってきます。

お祝いの会では、主催者の方の配慮で美味しい料理がたくさん出てきました。

かなり私にとっては多い量です。

講習会後にご苦労さん会と、数人で飲みに行くと、自分が食べれる量だけ頼みますが、決まったコースではそうもいかず、多く残してしまう結果となりました。

折角準備してくれた技術委員のみなさんや、美味しい料理に何か申し訳なく思う自分がいます。

その日は、父の日でした。

それから少し遅れて、東京にいる長男が父の日のプレゼントとして鰻を送ってくれました。

いつもは、一汁一菜の家内が作ってくれるご飯は、玄米ご飯です。

それは、健康にもよい美味しいものですが、鰻丼には少し合いません。

日を選んで白米を焚いてもらい、息子からの想いを頂きました。

子どもの頃は、何杯でもおかわりしたいくらいのご馳走でしたが、今は少しで気分もお腹も満たされます。

『一汁一菜で良いという提案』から土井善晴さんの言葉をご紹介しておきます。

いちばん大切なのは、

一生懸命、生活すること。

一生懸命したことは、いちばん純粋なことであり、

純粋であることは、もっとも美しく、尊いことです。

posted: 2022年 6月 24日