凍蝶

凍蝶に待ち針ほどの顔ありき
【作者】みつはしちかこ

私の年代の方なら男女問わずに、みつはしちかこさんを知っていると思います。
チッチとサリーの『小さな恋のものがたり』という4コマ漫画の作者です。
みつはしちかこさんは、『野の花あかり』という句集も出されております。

この句の解釈はいろいろとあると思いますが、凍蝶(いてちょう)・・・凍ったように動かない蝶は、その羽の色鮮やかさや大きさが印象付けられます。
それと対比して、まあ!小さい事でしょうか、その顔は待ち針の頭ほどの大きさです。
顔とありますが、私には頭、頭脳、考え方、思考、思想と思われます。
その頭があるから、あの大きな色鮮やかで文様の美しい羽を動かすことが出来るのです。
その顔(頭)がとまれば、本当の凍蝶、動かぬ蝶、死んだ蝶になります。
何でも、根本が大切です。
根本失くして、美や文化も実用も制度もあったもんではありません。
当面、羽をバタバタさせる必要は大いにあると思いますが、顔(頭)をもぎ取られた蝶は、その羽を使って二度と飛び立つことは出来ません。
文化もそれを担う職人がいて、それを使用する人が大切にして、初めて成立するものです。
根本を・・・待ち針ほどの顔を見なおして頂きたいと、あらゆる方面にお願いしたいものです。

posted: 2019年 12月 4日