幸福の木の花

何なのこれ!
月曜日なので、植物に水を補給する日です。
黄綬褒章を頂いたお祝いとして、お世話になっている税理士事務所さんから頂いた「幸福の木」に花の蕾らしきものが・・・
バタバタしていたので、全く気がつきませんでした。
調べると、十数年に一度しか咲かない花とあります。
何か良い事があるかな・・・。

印章は、職人一人ひとりの創作物であるので、世界で一つしかないものが作り出されます。
それは、摹印篆が唯一無二の論拠であるのと同時に、もう一つの論拠としての位置づけを持ちます。
また、物作りの原点である物への信用を計る試金石でもあると思います。
印章がパソコンやそれに内在するソフトで製作され、またAIで唯一無二を調整されているとすると、論理的に印章の存在は不要になります。
印章を介さなくとも、人が直接パソコンやAIと結びつけばよいのです。
パソコン印章やフォント印章の存在を認めてしまうと、そこには印章の本質的意義やその為にあるはずの印章への技術の在り方が変わってきます。
現在、印章の社会的存在を認められている技術というのは、彫刻技術です。
一つひとつ違うものを彫刻して印章に仕上げているという本質的意義を有した技術です。
パソコン印章やフォント印章には、それが不要となります。
彫刻は、プリンターという彫刻機がしてくれます。
それをいくら手仕上げしたところで、パソコン印章には変わらないので、技術はいらないのです。
技術がいらないということは、印章彫刻技術がいらないということです。
その証明として、技能検定が危機に瀕しても、それが印章業界にとって重要な課題で、その存在意義をも左右するということすら分からない輩が市場を独占し、市場が存在しなくなるまで、そのカスまで搾り取ろうと足掻いています。
量産しなくては成り立たない業は、既に印章業の在り方を崩しているのです。
当店も繁忙期の現在、休日出勤しなくてはいけないのは、量産できない、一つ一つを印章彫刻技術を以ってそれにあたっているからです。
決して、それほど儲かりはしないですが、多くの小さな職人的印章店により、印章業が支えられてきたことを忘却し、強き?ものになびいていると、いつか自分で自分の落とし穴に落ちてしまっている多くの印人を観察しなければならなくなることと推測いたします。

何度もいいますが、印章は大量生産できないものです。
秒速で販売されたものは、技術を通してのそれではありません。
印章は、職人の手により創作されたものであるので、唯一無二を維持できるのです。

以前、「幸福の木」に毎日水をやり、根を腐らせてダメにしたことがあります。
今回は、毎週月曜日のみに水やりをしています。
水分もやり過ぎてはいけませんし、やらないと死んでしまいます。
今、技能検定が出来ない業界なのは、継承現場を軽視してきたことにありますし、それに気づかないふりをしていると、さらに大変なこととなります。
少しは水を補給してほしいと思います。
令和4年1月に技能検定は実施されます。
来年になりバタバタさわいでいたのでは、もう間に合いませんよ!
根腐れなのか瀕死の状態なのか、継承現場は疲弊しています。

posted: 2020年 2月 24日