本物を見失う風潮
物言へば唇寒し秋の風
【作者】松尾芭蕉
昨日のブログ記事『死んだハンコ』にいただいたコメントをご紹介します。
「私の息子もモノは試しにということで自販機でアカネ?材で認印を作りました、定価は500円です。当然500円の価値があるかも分からない出来ですがパソコン文字を見慣れている現代人から見ればこんなものだと思うでしょう。しかし中学生の息子が学校に提出する体温測定カードの保護者欄に毎日押印するのですが私の押印する大印展で銀賞を受賞された技能士が彫刻した印影と500円のオモチャでは全然違うね、と息子は言いますし中学の教師の方にも褒められるそうです。古くからあるモノを否定し時間をかけないモノに対し理解を示す事で優越感に浸り本物を見失う風潮に何か違和感を感じる今日この頃です。」
私の返信です。
「コメントありがとうございます。
大印展銀賞受章の技能士の認印を大切に使用されているのですね。
大印展の裏方冥利につきます。
大印展で腕試しをされた凄腕の職人たちが活躍された時代を陰で支えてきたという実感を持ちました。
本当に有り難うございます。
しかし、そういう職人が減ってきたことを痛切に感じています。
時代は変わっていくのだろうと思います。
私も元気で動けるうちに、印章を取り巻く環境を良くしたいと思っています。
業界内部のあれこれに疲れたというのもあるのですが、外に出て本物を享受できる土壌づくりに励みたいと思っています。
『本物を見失う今の風潮』に印章業界自体が感化されて行く様相を止める事はとても困難な事だと考えるようになりました。
別の方法を模索しながら、きちんとした印章を楽しみながらこさえていきたいと強く願っています。」

※写真の「餓鬼」は近くのビルに私が子どもの頃からいます。
ビルは建て替えられましたが、それでもじっと町を見つめています。
posted: 2021年 9月 11日