印章業界への征矢

征矢ならで草矢ささりし国家かな
【作者】小川双々子

通天閣の灯が緑色に変わったと、近くながら新聞報道で知りました。
勿論まだ気を緩めてはいけないとは思います。
しかし、この一連のコロナ騒動の為か、元からなのか分かりませんが、印章技術の灯は消えて見えていません。
少しばかりの動きや話が、私の周辺では囁かれつつありますが、それも業界内です。
社会では、印章という灯は大火に繋がるからと、消防車が走り回っています。
それでも、業界は黙って耐えているように見えます。
この騒ぎが静まれば・・・と。
しかし、空白期間というのは、技術者を退化させます。
昨日お話した基礎力というのは、毎日の地道な修錬で身に腕につきます。
何もしなければ、退化していきます。
それと同時に、技術者のやる気が無くなります。
目標がなくなるのです。
基礎力を習得中の人は、何をすれば良いか分かりません。
指導者が課題を出して講評を返さねば、自分が正しい事をしているのか、間違ってはいないかが理解できません。
他の業界は、お前は店を開けるなと言われているところもありますし、全く社会悪のように言われている業界もあります。
時間以降にも開けていると、石を投げられたリ、閉めろと張り紙をされたりしています。
様々な工夫を凝らして、お弁当のデリバリーをしたり、企業の技術を生かしてマスクを製造したりと・・・
ハンコ屋さんは、店をあけていられますし、ハンコを彫刻できています。
それなのに、後進のための技術継承に対してなんら工夫もしていません。
休講、延期、中止のオンパレードです。
今まで通りにしろと言っているのではありません。
元々、技術継承の現場を軽視してきた業界です。
本来なら、技能検定の継続は出来ない状態でした。
それを工夫を凝らして、2級の受検生を底上げするはずでしたが、それも実施されていません。
できることはあるはずです。
具体的な手仕上げの対面講習できなくとも、やろうと思えば印稿作製の通信添削は簡単にでるはずです。
テレビ会議に使用するアプリを用いれば、手仕上げの一連の動作を見せることが出来るはずです。
何にもしていません。
業界内での技術空白を厚労省や国は見ています。
それでいいのかな・・・。
関東のことのみでなく、近畿も何もしていませんし、業界内への話すらありません。(コロナ以前に少しは耳にしましたが・・・)
できることがあるはずですし、進めないと・・・いろんな意味で業界がダメになります。
国からの征矢が飛んでくる前に、草矢で滅びてしまわぬようにと祈るだけです。
何度も言いますが、基礎力は毎日やらねば身につきません。
まだ、何もしていません。

最後に、アメブロの「大切な基礎力」という記事に頂いたコメントをご紹介して終わります。
「基礎力とは素晴らしい言葉だと思います。先日若い後輩が「僕の存在価値が分かりません」と言っているのを聞き自分の若い頃からの経験で目先の結果にとらわれず一つ一つの動作を地道に続ける事が信用を得る一番の近道だと伝えましたが本日の先生の記事を読み間違った事を言ったわけではないのだ、と安心しました。思えば若い頃は目立つ者、大言を吐く者が評価を得ていた感じもありますがどんな困難にも打ち克つのは真摯な態度、熱血の情熱であると信じます。どんな職業も目先の利益や評価に囚われれば陥落あるのみであると信じ日頃の業務に励みたいと思います。」

posted: 2020年 5月 15日