時の記念日に思う

時の日の頬杖をつく男の子

【作者】わたなべじゅんこ

 

先月のこと、パソコンの横に置いている置時計が止まっているのに気づきました。

もうかれこれ30年以上私と共に歩んでくれました。

大学を出て、最初の仕事先の事務所の方々から退職する私に送ってくれたものでした。

私はもう寿命かなと諦めていると、家内が修理に持って行ってくれました。

特殊な電池を使用しているようで、30年以上電池の交換をしたことはありません。

修理に出したところから電話があり、全て分解をして組み立て直しとのことで、それでも動かない可能性もありますとのことでしたので、やはり無理かとすぐに諦める私でした。

しかし、家内は「あなたのそばにずっといて、ハンコの修業時代や苦労を全て見て時を刻んでくれたもの、ダメ元であるかもしれないけど修理してみよう。」と有難いお言葉・・・。

まだ、時計は修理から帰ってきていませんが、今日の時の記念日でふと思い出しました。

直ぐに諦めるのが私の悪い癖なのかも知れませんが、この時計と同じ状態・・・瀕死の状態なのが、印章における技能検定です。

昨日、業界FBグループに東京組合での2級対策講座の状況を知らせてくれる前向きな記事が掲載されていました。(S講師のお元気そうな顔も写っていました)

近畿印章業連盟主催の講座は、開店休業状態です。

致し方がないとのことで、時計の修理を諦めた私に似ております。

東海の方から、6月最終日曜日に20名を集めた講座を持ちますとのお話を聞いた時には、嘘やろ?20名!と思いました。

主体になり動いてくれているのは、大阪の技術講習会の名古屋から通って来てくれている講習生です。(おうた子に教えられとはこのことです。)

今は、当面の技能検定対策かも知れませんが、基本は継承現場の全国的な復活です。

これらの運動をとおして、盛り上がってくれることを期待したいと、諦め癖の付いた私ですが、この20日の大阪の技術講習会と共に27日の東海の講座には顔を出す予定をしています。

 

posted: 2021年 6月 10日