HANKO KIAN
今年の仕事始めに法人印のご依頼とともにいただいた『HANKO KIAN』のアクリル絵の具による「禅語」の作品づくりを休日の店のシャッターを半分にして、落ち着いた気持ちで仕上げきりました。
後は、額装をしてお渡しとなります。
社長室に飾って頂けるということです。
(写真はその作品ではありません。)
印面のデザインを発信するというと、古い職人さんには怒られそうですが、先生・先輩から教わった貴重な技術は、彫るという行為を提示するよりも、もっと大切な、その行為により仕上がった印面の布置配文の美しい印面にあるのではないでしょうか。
世のデジタル化がさらに進行していくと、印章が要り用な場面が、今よりもさらに少なくなっていくことだと思います。
印章を工藝と考える工人として、今までほとんど発露されなかった実印や銀行印などの実用品としての印面の美しさ・・・それは各お店、各工人により趣の違いがあり、篆刻のような芸術美ではなく、実用のなかから生まれた民衆的な美・・・すなわち工藝の美であります。
それを禅語や俳句などの和的な言葉を実用印章で培った氏名や社名などを輪郭円のなかに上手くレイアウトする技術を用いて表現するという姿に到るまでは、遠回りも致しましたが、コロナ前からの模索も含めますと、約5年の年月をかけました。
それが『HANKO KIAN』です。
現在インスタグラムで広告させていただいておりますが、BASEで販売しております。
どういうシーンに置いていただけるかは、私どももまだまだ模索中です。
冒頭の社長室に飾っていただくのも一つのご提案です。
お友達とお茶をたてる時に、茶掛けのお軸を飾る床の間のあるお家ばかりではないと思います。
マンションなどの洋風の部屋にも、禅語の『HANKO KIAN』はピッタリとくることだろうと思います。
玄関やリビングにインテリアの一つとしてご使用していただくのも一案です。
昇進や結婚、成人のお祝い品としてハレの日を飾って頂くご贈答品にもご使用頂けると思います。
『HANKO KIAN』の美は、パソコン画面でその機能やAIが思考したものではなく、先人の印章技術という実用の技を存分に用いたものです。
和のある暮らしとして、身近に置いてもらえますようにお願い申し上げます。