『煕菴の遊印』

DSCF2517『煕菴の遊印』を世に出してから16年の歳月が過ぎました。

最初のコンセプトは、書家を中心とした文人が使用されている落款印をもっとお手軽に自由に使用して頂きたいということと、一部の篆刻家に注文がはいる落款印を一般のハンコ屋さんでも注文を得てほしいのでその呼び水にして頂きたいという二つの想いを込めて世に送り出しました。

書の世界における「遊印」とは、文人の用いる雅印の一種で、書画の下方に捺される押脚印(おうきゃくいん)ともいい、古鉥(こじ)や漢印の吉語がその始源といわれていますが、現在では格言や詩句など印文も形態も各人の好みに応じて自由で構わないとされています。また、引首印(いんしゅいん)と違いどこに捺しても自由とされています。

上記文章の自由という共通点から、遊びに捺して頂きたいということを主眼として私が創作した名称なのです。

それが『煕菴の遊印』の出発点でした。

それがいろいろなところに使用されたおかげで、様々な場所で多様な経験をさせて頂きました。

当時、今ほど有名ではなかったですが、集客力はあらゆるイベントで群を抜いていたコミケに参画・・・そのなかで、キャラクター印やサークル印をコミケ作家さんから教えて頂きました。

また、コミケ参加者からトンパ文字、契丹文字、ウイグル文字等のご注文を頂き、今ほどトンパ文字が有名でなかった時に、おそらく日本で一番最初にトンパ文字を石印という商品にしたのは私かもとも思っています。

お寺の法要での実演販売、銀座の有名文具画材屋さんでの実演販売・・・等

一番最初のコンセプトの一つ・・・ハンコ屋さんが落款印の受注をして頂きたいという事は、一部のハンコ屋さんからはご支持頂いたのですが、大方のハンコ屋さんはあっち向いてほい・・・どころか「そんなんしても、アカン」と揶揄されたこともしばしばでした。

それが今、他業界で全国に出ていますので、逆輸入で印章業界からもポチポチとお声がかかります。

それでも山あり谷ありです。

趣味が落款印と関係するようなものが流行れば・・・大きく動きます。

最近は大きな動きもなく、ボチボチと商売をさせてもらっています。

新聞の、投稿欄の絵手紙の中に『煕菴の遊印』発見!

週刊誌に投稿された有名な漫画家のイラストの端に『煕菴の遊印』発見!

最近も某自動車メーカーの有名なインダストリアルデザイナーの自動車の水彩画に愛用して頂いているのをフェイスブックで発見!

即友達にさせて頂きました。

アナログなことにしか使用できないというのは従来の発想であり、もっと積極的に世に出そうと・・・・

・・・・ネットショップ『煕菴印社』をリニューアル

そして、16年間いろいろなところに連れて行ってくれ、様々な人との出会いを作ってくれた『煕菴の遊印』に感謝とこれからもよろしくという意味も込めて・・・・

是非、のぞいてみてくださいませ・・・お願いいたします。

https://item.rakuten.co.jp/kiann/c/0000000192/

 

posted: 2014年 11月 1日