微調整ができる能力

昨日の休日出勤後に、散髪に行きました。
理髪師さんが、シャンプーも終え髪を整え直して最後の段階に入ります。
サッとタオルをかけて、鋏を握り直して、耳の当たりをチョキチョキと・・・
ほんの少しだけ微調整の仕上げをしてくれます。
理髪師さんのこだわりというか、最後まで手を抜かない職人魂を感じました。
ほんの少しの時間で、ほんの少しの手間です。
それで、凄い満足感を味わえます。
次も当然、この床屋さんに行こうと思います。
床屋さんが減ってきています。
流行りの美容院のようなオシャレな床屋さんは、苦手です。
以前そのような所へ行ったこともあるのですが、髪を染めましょうとか、髪の毛のお手入れがどうのこうの・・・とお金ばかりかかり、髪を切り整えるという基本作業が実に下手くそ・・・髭剃りなどは、満足に出来ていません。
サッパリとしないし、満足度が低いのです。

印章店もここにリピーターを増やすポイントの一つがあります。
最後まで手を抜かない。
補刀という、床屋さんで言う最後の仕上げがあります。
下職時代は、その補刀をほとんどしませんでした。
一番の理由は、納期に間に合わない。
そして、朱肉をつけると印面が汚れるという理由からです。
今は、その補刀に力を入れます。
印面は、墨を落としてお渡しするので、何回も押しては仕上げ刀で微調整を繰り返します。
納得いくまで微調整を致します。
長い工程をかけて製作した印章が、最後に魂が吹き込まれる瞬間のような気がします。
それをしているだけで、リピーターが増えた事は事実です。
後輩に最近の仕事の印影を見せてみなさいと言うと、印影をとっていませんという答えが返ってくる事があります。
おそらく、補刀をしていないのでしょう。
お客様が逃げていきますよ!

写真は、暑いのでお客様用に久しぶりに用意した塩飴です。

posted: 2019年 8月 5日