技能士資格は、これから始まる厳しい印章技術生存コースの入場チケット

先日、仏像彫刻をされているFB友達のSさんからご指摘頂いたことがあります。
海外の格安量産型の仏像が市場の9割を占めているが、それでも本物をとSさんへの依頼は絶えないとのことです。
その頼み手は、資格を気にしなくなってきて自分の目で確かめて決める人が凄く増えてきた気がしますとご助言をいただきました。
印章彫刻における資格は、技能検定です。
この資格のみで印章彫刻の上手い下手を決められるものではないという事は、この検定の運営や検定員を長らくしてきた私自身が一番よく知っていることと思います。
印章業界の技術の在り方では、この検定は技術を販売する者の通過点であり、最低限の資格であります。
ブログにもありますように、4年前の技能検定から2級の内容が変わりました。
試験内容を詳しくお話しても分かりにくいのですが、この試験内容が変わったことにより、はっきりとしたことがあります。
それは、1級は手彫りが出来る職人であるということ、2級は手仕上げが出来る職人であるということの最低限の社会への約束ができたということです。
印章業界の全国組合組織が導入し、それをささえてきた資格です。
また、今もそれを維持するために努力を続けているのですから、又続けていくなら、(公社)全日本印章業協会の会員さんなら当然受検を支持していただけることと考えます。
上手い下手は、その上の精進次第だと考えます。
これからは、このコロナショック後の印章技術の在り方は、その検定という資格にとどまらず、仏像彫刻のSさんに言われる方向で動いて行くと思います。
いや、印章が冬の時代に突入してしまった今、それしか生き残れる道はないと思います。
非常に狭い道です。
断崖絶壁で、多くの人が滑落していく事でしょう。
その入場門で提示を求められるのが技能士資格だと私は位置付けています。

4年前のブログです⇒https://ameblo.jp/kiann1213/entry-12164945989.html

posted: 2020年 5月 14日