柳宗悦と棟方志功
先日の日曜日に、久しぶりに『日曜美術館』を見ました。
柳宗悦と棟方志功・・・お二人共に大好きな人です。
民藝という考え方で交流があった程度しか知りませんでしたが、まるで師弟関係のようなお話に驚きました。
棟方志功は、青森県の鍛冶屋に生まれ、職人を脱するために芸術家を目指し上京しました。
職人が芸術家よりダメなのではなく、美を求める姿勢は職人とか芸術家とか関係ないとして、「きっと、君のお父さんの刃物を美しいと思える日が来るだろう」と諭した民藝思想の本質を見たような気がしました。
私の実家も印刷物加工と言えばカッコよいのかも知れませんが、紙工、断裁、「断ち屋」と言われる仕事が家業で、仕事をする祖父や父、叔父は職人であります。
今は、職人さんというと、モノ作りの人とか、〇〇作家とか言われて、そのカッコよさを商売的にアピールされておられる方もおられます。
実際の職人一家というのは、そういうモノではありません。
棟方志功が、親の仕事を見かねて、自分は世に出て有名になるためには芸術家を目指すのだとしたことは、とてもよく理解できることです。
しかし今、私も職人であり、その職人的なことが大好きで、仕事に精を出すという意味を噛みしめています。
とても、不思議な事だと思います。
棟方志功は、柳宗悦との出会いが大きかったと思います。
私は、印章との出会いであったことは、間違いがない事だと思います。
https://masaya-artpress.com/2020shiko_munakata1-nichibi
posted: 2020年 7月 28日