今、認印!と叫ばせて頂きます。

サルトルもカミユも遥か鷹渡る

【作者】吉田汀史

 

昨日書いたブログ『重要な契約には職人の手による印章を備えましょう!』に次のようなコメントをいただきました。

「業界団体なる組織が先生の様なマトモな意見を主張できないのが不思議です。重要な押印をする道具を作る際、生年月日を占う必要があるのか?自販機で適当に作るもので良いのか?それらに異議を唱えたり何故しないのか?今の状態は間違いなく偽物を許容してきた己にもあるとの自覚はないのか?認印という殆どの日本人が日頃使ってきた道具を捨てるにあたり使用機会の少ない実印が忘れられていくのは近い将来当然やってきます、その時に抗えるのは本物の実力、技術と組織団体は心得てほしいと思います。」

 

次のように返信させて頂きました。

「業界団体も政治にモノを申し、大きな役割を発揮されましたが、どうしても商売を守る団体であり、印章を守ることに【全集中】というわけには行かないのは理解できます。

何故、私が認印の意義を叫ぶのか?・・・それは、嘗ての印章彫刻の作業が手彫り、手仕上げ、機械彫りと分割された後に、多くの技術者たちが、手仕上げというグレーゾーンの為に職を失っていったという経緯を見て来たからであり、業界団体が作業を3区分した折に、叫び方が足らなかった、声が届かなかったという悔いを残したからです。

認印を、たとえそれが官公庁の押印廃止の認印だとしても、日本における印章の始まりは官印であり、それが民にひろがっていったという歴史を捉えても、今度は逆に民に押印廃止が伝わる事然りであります。

一つの砦を壊されると、敵はなだれ込んできます。

陣中にはいったウイルスは、デジタルと言う名に形を変えて、味方を欺き始めます。

それを以前に経験してきた故に、今叫ばないとと、業界ではうざい、非マトモな意見でありますが、今後の印章の為に【全集中の呼吸】で行きたいと存じます。」

 

※あの漫画には、あまり興味がなく、内容も知らないのですが、流行らさせられている言葉を使わせて頂きました。m(__)m

posted: 2020年 11月 26日