小国の想いと私の想い

3年前のブログの最後に、「ガンバレ!父ちゃん母ちゃん経営」で締めさせて頂きましたが、現在は小さな経営の利点のみでは生き残れない状態が到来することだろうと予測します。(大きなところは頭にないので、わかりません。)

 

国策である行政改革推進における「脱ハンコ」、即ち手続きの簡素化、電子化等により押印を不要とする政策に対して賛成の意を示しているのが、印章業界とのことです。

 

反対を声明している人は少なく、このままでいけば、おそらく国策は進行して、来年には国民の押印機会は激減することと思います。

 

印章店の仕事は、実印と銀行印になります。

 

勿論、認印を求められるお客様はいるでしょうが、その数は激減し、印章を商材としての商売は、余程の対策を立てていかないと成り立たなくなることでしょう。

 

印章業界は、目下、印章のみで生計を立てておられるところは少なく、それ以外にも印刷やオーダーグッズと色々な所に手を出されて大変な経営スタイルを展開されています。

 

いや、そうしないともたない経営スタイルを選択して来られました。

 

ですので、印章に耳を傾けることが少なくなり、印章の叫び声がどんなに大きくとも聞こえないのかなと推察致します。

 

全国各地の印章店のなかでも、印章という商材に思いをもたれる印章店は、コロナ禍にもかかわらず様々な工夫を展開しているところもあります。

 

印章の叫び声を置いておくとしても、印章を商材と考えるなら、遊びの印章以外には、実印と銀行印に力点を置くことが大切だと思います。

 

実印と銀行印のように押印機会の少ないものだが、大切な契約に必要な印章・・・きちんとしたものを持ちたいというニーズに応える提案をしていかねばなりません。

 

今まで通りの技術に対する向き合い方では、はっきりと言ってニーズもかすめない、意識を持って頂けないこととなります。

 

何故なら、印章業界が押印機会という重要な場の縮小を選択したからです。

 

印章店は、嘗て業界大手が嫌い、同調圧力を使い回避してきた「印房化」が、逆に求められていると思います。

 

日常使用の印章が、工藝や美術として捉えられることには、私は反対の意を唱えてきました。

 

しかし、これから出番が少なくなるであろう印章は、まず工芸の道をたどるべきかなと思います。

 

生半可な技術は通用しないことだろうと思います。

 

技能士資格や組織に胡坐をかける時代は終わったように感じます。

 

個の創作性を求める職人が、印章の声を聞くことが出来て、自然淘汰の道を歩むと推測いたします。

 

簡単に書こうと思っていたのですが、やはり長い文章となりました。

 

出来れば、下の3年前のブログと合わせて読んでいただけると、私の想いが伝わるかなと思います。

 

3年前のブログ→https://ameblo.jp/kiann1213/entry-12335023798.html

 

posted: 2020年 12月 9日