雷様と市江さんに怒られました

昨夜の何時頃かは?なのですが、わりと長い雷鳴を寝床から、神様に怒られているような気がして聞いていました。

昨夜J:COM12チャンネルで視聴した『繕い裁つ人』の中谷美紀が演じた市江が、仕立て屋さんの老職人に目に涙をいっぱい貯め乍ら、自分の気持ちを吐露したシーンでは、まるで自分が市江に窘められている老職人であるが如く感じました。

老職人は、老舗デパートの専属の仕立て直し屋さんです。

齢64歳で、デパートからの仕事が収入の中心で、その頼みのデパートからの仕事が年々減ってきて、お仕立てのコーナーももうなくなると思い込んで、店を閉めようとの考えを市江に話していました。

市江は、「先代(祖母)が死ぬ間際まで、私の仕立てに文句を言い、病院のベッドの上、震える手で指導してくれた。しかし、その縫い目にはくるいが無く、きちんと揃っていたんです。印籠を渡されるまで、自分から止めるなんて言わないでください。私の祖母のように最後まで自分を全うしてください。それが仕立て屋だと私は思います。」

https://youtu.be/mqMaiH101QQ

 

一昨日見たNHKの「スイッチインタビュー達人達」の中で、梵鐘つくりの元井さんが、刀匠の川崎さんに「梵鐘を聞くとか刀を鑑賞するということは、我々日本人が日本人としてのスイッチを入れる瞬間である。故郷に帰る。日本人としての存在を意識する場である。」と話されていました。

それは、迅速にとかスピーディーにとか、合理的、理路整然と、均一にとか・・・そういう世界とは無縁な、本来日本人が歩んできた道に回帰することではないかなと・・・。

写真の提供は、朝散歩を欠かさない家内からです。

そう「善きことは ゆっくり動く」のですから。

 

posted: 2021年 6月 14日