強い工芸的な意思
缶コーヒー膝にはさんで山眠る
【作者】津田このみ
漫画家の水島新司さんの訃報を伝えるニュースを目にしました。
「ドカベン」や「野球狂の詩」、「あぶさん」というよりも、野球に興味がない私でも子供の頃夢中になった「男どアホウ甲子園」のストレートしか投げない剛腕投手、藤村甲子園を思い出します。
昨年より昭和の歴史をつくってきた人々の訃報を多く耳にするようになりました。
先日の技術講習会でも、コロナ禍で伝わり方が遅いのかどうかはわかりませんが、えっ!あのお方がという人の訃報を耳にしました。
組合を離れた人の訃報は、中々伝わってこない・・・。
平成と言う時代もありましたが、昭和に生きた人々の力強さを感じる今日この頃で、私にはとても真似できないなぁと痛感するようになりました。
職人生命の限られた残りの期間で、私に出来る事は何だろうかと考えるようになりました。
やらなければならない事が多くありますが、それを一つ一つ整理しながら進みたい。
「お客様にきちんとした印章をお渡ししたい」という強い工芸的な意思に沿う事象かどうかをメルクマールにして、そうでないものは排除して、身につけなければならないモノを取り入れることに懸命になりたい。
水島新司さんのご冥福をお祈り申し上げますとともに、業界の先輩方へのご冥福も時間がたくさん過ぎてはいますが、この場をお借りしましてお祈り申し上げます。
posted: 2022年 1月 18日