年末に『印章憲章』の再読と学習を

ブログの焼き回しを続けていまして、今年最後のウダウダ話くらいは、文字を起こそうと思いました。
当店の周辺は、官公庁街ですので、それに合わせてお仕事を終了にされるところが多いように思います。
当店の年内営業も本日で終了させて頂き、年始は7日から営業を致します。
明日の午前中と明後日は、お店の大掃除をと考えています。
明日の午後は、鞍田先生のギャラリートークを聞くために少し抜け出します。

今年一年の雑感を少しお話させて頂きます。
昨年からの持ち越しとして年頭より今年一年を騒がせたのが、象牙販売の法改正とデジタルガバメントでした。
それへの対応は、印章業界を挙げての対応となり、現在も来年への業界団体の課題となっています。
しかし、業界人の反省のない営業姿勢は、更に印章の価値を低下させています。そして、それと共に継承現場へ向ける意識の低下と技術継承の力量はドンドンと減少と疲弊の様相を呈しています。
神奈川の訓練校の休校や来年実施される技能検定の受検者数の減少と各都道府県組合のそれへの消極的、否定的な取組状況、大印展や大競技会の出品者の減少傾向と基本技術の量質ともの低下状態と継承困難な状況・・・枚挙にいとまがありません。

先にあげた二つの問題は、こうした業界人の意識の低下と現場の継承力の没落から、起こるべくして起きた問題かなと考えられます。
この間のブログの焼き直しからもご理解頂けるように、以前からも警鐘を鳴らし続けてきました。
我々には、先人の知恵としての『印章憲章』を掲げてきたという誇りがあるはずです。
しかしながら、何度も述べますように、その意味を理解されている方が減ってきているように感じます。
いや、否定される方すら現れてきています。
こういう言い方をするのは、業界全体をバカにしているようにも聞こえるのかもしれませんが、再度『印章憲章』の業界内学習を全国的に徹底して、それを柱に消費者に発信できる具体化を立てるべきだと提唱させて頂きたいと思います。
ここでは、項目3をご紹介して、本年の〆といたします。

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印章業者は、印章の本来の目的、信証の具としての約束を忘れてはならない。
信証の本質は「唯一無二」の形であり個の表現である。
もし、その信憑性を疑われるようなことになれば業界の危機となる。そのような社会的危惧を引き起こすことのない確固たる営業の姿勢こそ大切である。
(『印章憲章』項目3より抜粋)
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今、印章とその業界は危機の真っ只中です。
危機からの脱出には、『印章憲章』の再読と学習をお勧めしておきます。

posted: 2018年 12月 28日