ネガティブな新年度

もう勤めなくてもいいと桜咲く
【作者】今瀬剛一

NHKラジオ第1で、3月19日(木)~4月3日(金)の間「子ども科学電話相談 春スペシャル」を放送しています。
何となく聞きながら仕事をしている時があります。
昨日の放送で、次のような質問がありました。
女の子「人間はなぜネガティブな人とポジティブな人といるの?お兄ちゃんがすごくネガティブだから!ゲームに負けると落ち込んじゃう。私は負けても諦められる。」
篠原菊紀先生「遺伝ってわかりますか?答えからいうと遺伝が3〜5割くらいです。外向性とか内向性とか、開放性とか、そういう性格の傾向を調べる学問があって。”性格”というものに関係する遺伝は3〜5割くらい。5〜7割は”環境”の影響です。」とのお応えでした。
解答の前置きとして、「今、なんでもポジティブに考えるのを良とする傾向があります。ポジティブやネガティブは性格で、それにより物事の価値が決まるわけではありません。」とおっしゃっていました。
なるほどと思いました。
なんでもかんでもポジティブにばかり考えていたのでは、反省というモノがありません。
篠原先生も「ゲームに負けて落ち込むから、次を考える。」と言われていました。

組織や団体は責任があるので、なかなか反省をして前に進みません。
反省をしない理由として、ネガティブに考えればダメで、ポジティブに前向きに考えましょうと言われます。
すみませんと誤れば、その時の代表の責任となるという事もあるかも知れませんが、未来のヒトからあの時の・・・と言われるより、誤りを認めた方が良いのではと思います。上や前ばかり見ていたのでは、下に落ちているモノやマイナスになった原因が見えないままです。
現状を認めることは、ネガティブに考えた方が見ることが出来る場合もあると思います。
いろんな意見があると言う意見もあるのかも知れませんが、馴れ合いや忖度とも言えます。
物の価値は多様な意見で決まるのではなく、現状の在り方で決まるのです。
現状を見てほしい。
印章業が置かれている現状を!
いろんな意見を放置していたから今の状態を引き起こしたとも言えます。
知らんふりはもうできない土壇場ですね。
それをポジティブには考えられませんのが、私の性格です。

4月になりました。
同年代の友人の中には、定年を迎える人も多くいます。
昨日今日のフェイスブックで目にします。
ネガティブな思考の私には、羨ましく思います。
大変な新年度になりそうです。
ネガティブな私には気が重いなぁ~。
本当は、「いいとこ探し」をしていたいのですが・・・。
「いいとこ」は、先人が作ってくれたものです。
技術講習会や大印展、大競技会、大臣賞、顕功彰、技能グランプリや技能検定の継承
そんないいものを、手放そうとしているのが現状です。
技術なき印章など、あり得ません。
大変な新年度だ!

posted: 2020年 4月 1日

コミケでの懐かしのサークル印

今から17,8年前に今では誰でも知る夏と冬のコミケに仕事でお台場のビックサイトに6~7年通ったことがありました。
『煕菴の遊印』の販促の為の、実演販売を画材メーカー卸のお得意様のご好意で販売ブースの一角をお貸し頂きました。
コミケには、いろんな方が来られていましたが、中心になるのは同人誌を販売される作家さんです。
作家さんはサークル単位でブースを持ちます。


写真は、そのサークル印です。
その名称を見ているだけで楽しくなりますね。

我々はんこ職人は、お客様に作った商品を公開できません。
通常は、その作品は実印であり銀行印であります。
認印でも印影を公開できないのが、悲しいところです。
今回は、当時のサークル印ということでお許しを願いたいと思います。
接客時には、作家であるお客様のサークルの傾向や作家さんの想いを詳しくお聞きして、その場でラフデザインをご提供して話合い、サークルらしさを表現し、少しずつ作家さんの想いに近づいて行きました。
今思えば、現在の接客哲学やその方法は、その当時の経験を活かしているように思います。
お客様カルテ、接客時間を長くとる、3点の完成デザインのご提案は、ここからきているように思います。

当時の作家さんは、このサークル印を同人誌の奥付印にされたり、同人誌を買ってくれた人へ感謝の気持ちを込めて、サインと共に捺して頂いていたようです。
趣味の印かも知れませんが、そこには捺して楽しいというだけの単純なものではなく、作家さんの想いを代弁していた大切なサークル印であったと思います。
今、ともするとデジタル化の流れの下、実用印の減少に反して、文化は遊びだとする捉え方から、ポンポン押して楽しいとする発想があります。
落款印も書画落成款識を期して捺すものであります。
ポンポン押して楽しいのはオモチャです。
当時の印影をみながら、ふと思ったことです。
当時の作家さんの中には、著名な漫画家になられた方やデザインの第一線で活躍されている方も多く、当時のサークル印を懐かしく思われる方もおられることと思います。
その節は、有難うございました。

posted: 2020年 3月 26日

Kさん、テレビデビューおめでとう!

昨日、私が印章組合より正式に技術講習会の講師を拝任した折の講習生のお一人が、朝の情報番組に出演されていました。
早くからお聞きしていたのですが、見逃しました。
6時15分頃というのを、35分頃と思い込んでいました。(年を取ると思い込みが強くなる)
30分に起きると、もうそのコーナーは終わっていました。
それを周りに愚痴ると、講習会関連よりお二方が録画をわざわざスマホで動画にとり、送ってくださいました。
持つものは技術講習会繋がりですね。
お蔭で、見ることが出来ました。
有難うございます。

彼は職人気質丸出しの人で、私みたいにベラベラと喋りません。
が、もう少し喋ればというのが感想です。
出演されたコーナーの時間は、そう長くはありませんでしたが、自分とお店の宣伝をテレビでしようと思えば、相当な金額です。
大手のはんこ屋さんやネットショップは、お金をだして広告を打ちます。
父ちゃん母ちゃんの職人型店舗は、そういうことは出来ませんし、しません。
ところが、彼のように技術の分野で精進努力されて技能グランプリで1位を取るような事があれば、周りから自然と注目されます。
その自然さが技術職にとっては大切ですが、それへの努力は並大抵の事ではありません。
死に物狂いで臨まないと果たせないことです。
私もよく言われます。
三田村さんは、はんこだけ売って商売できるのだからと・・・
世のハンコ屋さんは、印章以外にも名刺や小物印刷、最近ではウエアープリントや名入れ小物まで幅広く商わないと食べていけません。
ですから、少し嫌味を言われます。
しかし、はんこだけを販売して食べていけるようになるまでは、大変でした。
下職も長らくさせて頂きました。
今でも、私の顔を見ると、下職屋さんと声をかけられる方がいます。
これも嫌味ですが・・・。
技術を取得し、それを自信を持ちお客様に説明できるようになるまでは、それ相応の苦労と時間とお金も必要でありました。
現在も技術向上のために勉強を続けています。
また、それをこのように発信し続けています。
大手のはんこ屋さんがポンと高額な宣伝費を出せるようになるまでの苦労もあったことでしょう。
それと一緒です。
世に簡単に行くことはありません。
兎に角、Kさん
テレビデビューおめでとうございます。

posted: 2020年 3月 24日

明石家電視台をご覧頂き、有難うございました

昨夜のMBS「痛快!明石家電視台」をご視聴下さいました方、有難うございました。
遅くまで起きて頂き、ご視聴下さいまして有難うございます。
「おもろかった。」
「収録裏話を聞かせてね。」
というお声を頂き、感謝です。
見逃してしまわれた方は、明石家電視台のホームページから「見逃し配信」を見てください。
取り急ぎ、ご視聴のお礼まで。
https://dizm.mbs.jp/title/?program=akashiya&episode=113

posted: 2020年 3月 17日

今夜の明石家電視台に出演します。

チューリップ明るいバカがなぜ悪い
【作者】ねじめ正一


新型コロナウイルスの感染拡大のニュースが後を絶ちません。
昨日、休日出勤でラジオを聞きながら仕事量の調整をしていると、大阪府庁職員の方が感染されたと報じていました。
ビビりの私などは、近くやん!と不安になります。
店には、家内が買ってきてくれたチューリップがあり心を和ませてくれます。

本日、毎日放送「痛快!明石家電視台」に出演します。
私を見て笑って頂き、暗い気分の世情を吹き飛ばしてください。
https://www.mbs.jp/akashiya/

毎日放送系列を視聴できない方は、こちらから
https://tver.jp/episode/69282511

見てくださいね。

posted: 2020年 3月 16日

明石家電視台に出演します。

普段あまりアピールしていませんが、私は左利きのハンコ職人です。
かなり昔にブログで左利きの職人についてのお話を書いたことがありました。
それが、毎日放送さんの目に留まり、突然お電話をいただき、明石家電視台に出演する運びとなりました。
放送日は、3月16日(23:56~24:53)です。
印章論について語ったわけでも、自らの技術の在り様を語ったわけでもなく、唯々サウスポーについてのお話でした。
よろしければ、ご視聴下さいませ。
私を含めて9人の左利きの共演者の方をご紹介しておきます。

市川泰誠 さん・・・若きプロテニスプレイヤー
加藤礼  さん・・・左利き道具店店主
大林素子 さん・・・バレーボール元日本代表
長谷川穂積さん・・・ボクシング元世界級王者
鰻和弘  さん・・・漫才師(銀シャリ)
川口智司 さん・・・寿司職人
きたがわかよこ さん・・・漫画家
GENKIモリタ さん・・・プロゲーマー
三田村 薫・・・ハンコ職人

みんな左利きです。

https://www.mbs.jp/akashiya/?pc

posted: 2020年 3月 10日

本質をきちんと伝えるために

もつれつゝとけつゝ春の雨の糸
【作者】鈴木花蓑

連続テレビ小説『スカーレット』がいよいよ佳境に入りました。
川原喜美子先生に観光客向けの陶芸教室の依頼をするなんて、自分を責めながら頼みに来た信作に、喜美子はあっさりと引き受けた。
他の窯元の息子さんは、アーティストであり、陶芸教室のようなことはさせないと断られた穴埋めであったようです。
またその時、信作の部下が喜美子の作品を見て、「どこがええんやろ?こんな地味なもの・・・」

私もアーティストではなく、一職人であると自負しておりますが、嘗てしていた「篆刻教室」のようなことを今は、しておりません。
「篆刻教室」で実用印章が伝わるなら、ドンドンとやりたいのですが、それのみをしていても、或いはそれをしていても印章の本質や実用印章の意味が伝わらないように感じています。
現に、実用印章は危機を迎えています。
篆刻教室で作るものは、実用印章ではなく、製作するのは落款印です。
その落款印を作るという事への参加者の創作活動に対する喜びはあるとは思います。
しかし、落款と実用印章の彫刻はある意味違います。
安直なところは、フォント文字を使用して、それを彫刻させているところもあります。
パソコン印章やフォント印章の宣伝にはなりますが・・・
勿論、印章を製作することを、広義には「篆刻」といいますが、篆刻教室でされるのは実用印章とは距離があるのです。
距離を縮めるプラスアルファをされていない。
(例外として、神奈川県の印章技能士会は字入れ体験も含めたり、実用印章の彫刻体験もされていると聞き及んでいます。)
あちらこちらから怒られそうですが、本質を伝えるという事からすると、「篆刻教室」というプロデュ―スは、今や業界や職人の自己満足かなと思います。

喜美子の陶芸教室は、はんこ屋さんの「篆刻教室」と少し意味が違うと思います。
「どこがええんやろ?こんな地味なもの・・・」という問いに対して、陶芸の本質を伝えようとしています。
陶芸は、アーティスト仕事ではなく、職人仕事である。
陶芸教室に来られた女性の感想・・・
「一週間の真ん中の水曜日に仕事に行くのが辛く、朝起きるのが嫌でたまらなかったが、陶芸教室でつくった湯飲みでお茶を飲んで、さあ頑張ろうと思えるようになった」
きちんと実用のなかに息づいています。
アーティストは、そんな事をしないのでしょうか?
しないというアーティストは、信の在る(思想を持った)アーティストだと思います。
今の似非アーティストは、体験教室的なことをされています。
それは、印章のそれと似て、本質を伝えるのではなく、パフォーマンスによる自己完結であるように思えますし、現実に何も伝わっていないと観察できます。
本当の意味でのプロデュースとは、生産と結びつきの在るものとマルクス・ガブリエルも昨夜のテレビで話していました。

現下、生産と直結している問題は、何といっても印章の技能検定廃止が厚労省により検討課題の議題となっていて、技能検定の世界から印章が消されようとしていることではないでしょうか!
私から言わせると、「篆刻教室」をしている場合ではなく、それは篆刻家と呼ばれる人達の役割で、カルチャーセンターでもやっておられます。
今のはんこ屋職人は篆刻教室をするのではなく、篆刻を勉強すべきです。
技能検定を守ることが出来るのは、印章制度や印章文化を守ろう!と旗頭を鮮明にされている方たちにしか出来ないことで、それは生業を守る喫緊の課題であると私は思いますが・・・。

今日は冷たい春の雨、週末にも雨模様の様ですね。
しっかり仕事が出来ます。

posted: 2020年 3月 4日

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