おめでとうございます。

9日の土曜日に(公社)全日本印章業協会の技術委員会で東京に参りました。
同じ技術委員の神奈川県の武井良雄先生が、この度令和元年度の「現代の名工」に選出されました。
本日、表彰式です。
誠に、おめでとうございます。

技術委員会は、主には技能検定についてのお話が中心でした。
その日は、東京で仕事をしている長男のところに泊めてもらいました。
翌日は、二人で青山通りから祝賀パレードをお祝いするために11万9000人のなかに交じっていました。
少し疲れましたが、親子でよい経験が出来ました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07714.html

posted: 2019年 11月 11日

無関心への特効薬はございません

初冬の徐々と来木々に人に町に
【作者】星野立子

今朝、小学生の通学見守りをしている近所の方が、交差点での挨拶代わりに「一気に冬や!」と声をかけて頂きました。
一気に冬になると、体に応えます。
秋を楽しむという風情がなく、今年は雨風による災害も多く、気持ち的にも一気と感じてしまいます。
何事も一気にというのは、驚きと不安で、対応がおろそかになります。
印章技術においても、一気にそこに向けての冬将軍の到来があり、あちらこちらで体の不調を訴える人が出現してきています。
風邪がはやりますよとかインフルエンザの流行の予兆というニュースがあれば、気を付けますね。
今回の技術への、技能検定への冬将軍は、二度と春の来ない氷の国の予言を含んでいます。
冬将軍の到来の予兆をブログやあちらこちらの場面で、私は叫び続けてきたつもりですが、我関せずの方が如何に多い業界であるかという認識をさせていただいただけに留まりました。
我関せずに聞く風邪薬はありません。
今現在でも、それを認識されているように見える方でも、すでにウイルスに犯されていて、「でも、どうにかなるだろう・・・技能検定がなくなっても、技能競技会や大印展、グランプリはあるだろう・・・しばらくは、大丈夫だろう・・・」と状況認識の甘さを露呈しています。
「それより、デジタル化法案対策だ。政治対策が緊急だ。」と思われている方もおられるかもしれません。
国家検定である技能検定ができない業界
それを維持できない業界
そこに、未来はありません。
あらゆる方面から、冬将軍の到来が早まることだと思います。
政治的にも、商売においても、組織上も・・・
お体ご自愛下さいますように、切にお祈り申し上げます。

posted: 2019年 11月 6日

技術の継承は、人により行われる

3日に開催されました第67回大印展は、お陰様をもちまして盛会裏に終了致しました。
出品者、受賞者、ご高覧いただきました皆様、有難うございました。
また、昨日も含めて運営に関与頂きました皆様、お疲れ様でした。

今朝の新聞を見ると、焼失した首里城を復元するにあたり、樹齢500年の木材等の材料はもとより、それを組み立てる技術者が減少しており、赤瓦ぶき職人は半減という状態のなかで復元といくら思いを叫んでも、物と技術者不足が大きな壁となり立ちはだかっています。


歴史と文化が形となった建造物を重要視されるのはよいのですが、それを建造する職人を大切にしない国の在り方とその政策があちらこちらで如実に表れてきています。
国とその政策の表れが、各種の業界の在り方にまで浸透しています。
人を育てず、土台を失くしていく業界の多い事・・・技能検定が廃止になった職種は、山のようにあり、それを見捨てていく在り方が、各業界を衰退させていくのみにあらず、国そのものを滅亡させていくことに繋がると私は思います。

大印展の祝賀会で出たお話で、現在67回・・・100回まで続けようと・・・
後33年の継承が求められます。
作品の出品なき展覧会は成立しません。
そこに対しても、願いや気持ちだけではどうすることもできません。
継承現場への光と具体的施策が緊急に求められています。

posted: 2019年 11月 5日

何が出来て、何が出来ないだろうか

一つぶの葡萄の甘さ死の重さ
【作者】稲垣 長

昨日、私より八つ年上の先輩の訃報を耳にしました。
我が業界の先輩で、昨年度の理事会で先輩は理事長で私は平でした。
20年前にも理事職を共にしていました。
その頃から、技術に関して意見が合わず、よく口喧嘩をしていました。
口喧嘩をして、二度と口をきいてやるかと思いながら、次の理事会の後には、一所に飲みに行き、また喧嘩をしていました。
昨年度も「そんな理事会の運営をするのなら、訴えてやる!」とまで私が暴言を吐いたことが悔やまれます。
喧嘩友達のような先輩に心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、生前のご無礼をお許しください。

私から見ても68というのは、若い死です。
死ということについて考えました。
私から、あと8年・・・
何が出来て、何が出来ないだろうか。

甕にできた小さなヒビから水がジワジワしみ出し、その傷が大きな穴になり、今!甕が割れようとする寸前です。
印章を取り巻く環境が、技術という一点から崩れ落ちようとしています。
決して、デジタル化推進という国や社会の在り方からでなく、技術への信頼という点で、地に落ちかけている印章の価値が、大きな傷口になって業界に猛省を迫っています。
我関せずと考えているなら、自らの思考能力の欠如を疑えばと思います。

そのことへ力を注げば、これまた忙しくなります。
そのことを予想していたので、自らの仕事を「技能」と違う観点から、技術をクローズアップしたいと考え、勉強に励もうとしていました。
ところが、予想より3年早く動き出しました。

あと8年で何ができるかな
両方は無理かも・・・。

posted: 2019年 10月 31日

11月3日は67回目の大印展です

十一月自分の臍は上から見る
【作者】小川軽舟

昨日は、大印展の最終実務で理事長をはじめとする技術委員が集まりました。
あとは搬入を待つばかりで、11月3日当日を迎えます。


もうだめだろう・・・
できそうにもない・・・
そういう状況を乗り越えて67年間、大阪の技術者と印章組合は全国展となった「大印展」をここまで支えてきました。
本当に投げ出していたら、止めてしまったら、そこで終わりです。
今までの事象や経験は残りますが、後に繋がりません。
決して新しい風は入って来ないのです。

自分の臍(へそ)は、鏡に写さない限り、上からしか見えません。
上からという限定された方向からしか見られないのです。
物事は多角的に見なければならないと私も思います。
しかし、どうしてもある方向からしか見られないという事象もあるのです。

印章の土台である技術への見方の方向を無理やりにでも変えていかないと、大変な時期に入っているようです。
技術者の継承現場が危ない!
質量ともに危険な状況です。
技術の在り方を支えてきた器が崩壊の方向に向かっています。
今は、技術への意識を転換していかないと後がないように思います。
継承現場に新しい風は、今までのように勝手には吹いてきません。
技能検定を業界で維持していくことへの意識を再確認して、継承現場に光を当て行かない限り、いくら政治を云々しても、大変危険な状況に入り込んでいると私は思います。
まずは、11月3日の第67回大印展をご高覧下さいますように、心よりお願い申し上げます。

posted: 2019年 10月 28日

大きな反省

人生の生暮れの秋深きかな
【作者】永田耕衣


毎年謹賀新年のポスターと共に、新成人・新社会人向けのポスターを年末に貼り替えています。
昨日、「二十歳のお祝いに銀行印を贈る」という表題で書かれている印友のブログを見て大いに刺激されました。
すぐさま新成人・新社会人向けのポスターを貼りだしました。
令和2年の成人式は、1月13日です。
年明けにポスター掲示を見た方が、ご子息の成人のお祝いにと印章をプレゼントしようとしても日数が少ないし、そのポスターの掲示効果も少なくなります。
当店の印章作製は、クオリティーを保つために、日にちがかかります。
明日欲しいというお客様は、お断りしております。
通常、14日間を頂いております。
そうすると、年明けの元旦にご注文を頂いても、間に合いません。

大きな反省です。
同業者は年賀状印刷の準備に忙しく、11月になると年内無休で年賀状印刷の受注に特化されるところもあります。
当店は、年賀状印刷はしておりません。
だから、少しくらい暇でも仕方がない・・・
・・・周りの方が忙しいのは、年賀状印刷があるからだと思い込んでいました。
・・・まあいいか・・・大印展の裏方仕事にも精を出せる・・・あきらめ半分がありました。
それでも、きちんとした印章を成人の記念に子どもに贈りたいと思っている親御さんは多くおられます。
また社会人になるにあたって、卒業印と名の付く三文判から卒業し、きちんとした印章で仕事に向かいたいと考えている若者も多くおられる事と思います。

それらの方々へ、きちんとした印章の情報発信が出来ていなかったと大いに反省しています。
10月ももうあとわずかです。
頑張ります!

posted: 2019年 10月 23日

継承現場に光あれ!

とどまらぬ水とどまらぬ雲の秋
【作者】若井新一

台風19号の爪跡の報道がテレビから聞こえる朝、いつもの時間帯に印章組合の事務所に着くと、私より早くから大印展の仕事でパソコン画面を睨む技術委員の姿がありました。
出品者、組合理事、審査員、裏方の技術委員・・・みんなの力でできるのが大印展です。
印章もそうです。
彫刻のみでなく、そこへ至る全ての工程が最終の仕上がりを支えます。
職人は、全ての工程から学びます。
ある工程のみを引き出して、云々するのは間違いです。

新年度の技術講習会が始まりました。
私は講師として、印面の修正や補筆をと思い、硯と筆は常に持参しています。
ところが最近の講習会で、筆を持って印面に向かわれる講習生の姿をほとんど見ません。
印稿(印章のデザイン案)をエンピツやサインペンを使い紙に向かっています。
その原稿をパソコン技術を駆使して調整し、コピーしたものを印面に転写して彫刻するとのこと・・・そういうことは、家でこっそりとしてください。
嘗ては、そういうことを講習会ですることを恥としていましたが、今は・・・
彫刻機全盛の時代です。
「時代だから・・・」と言われる方もいましたが、私は時代だから全工程を手で作っていく技を講習会では、伝えねばならないと思います。

第三日曜日は、全国的にも講習会をされている所が多いようです。
広島で講習会をされている印友が、講習会風景の写真をフェイスブックに発信し、次のような文章を記されています。

「今日は技能士会の印章講習会です。朝からハンコのお勉強しております。一人一人がたかい技術で唯一無二の印章を彫ることが印章の価値を担保し、署名捺印の安全性で社会のお役に立っていると自負しています。
そのために日々の精進は欠かせません。若手も頑張ってくれています。」

各地の継承現場を健全化していくことにより、世に一つだけの価値ある印章を印章業者は、お客様のために、ひいては社会の為に作製しているという事を示していけると考えます。
いくら巷で訳の分からぬハンコまがいが出現しても、それを覆いつくすような継承現場であり続けることが我々の業を守る手段であると強く思いました。
そこに嘘や妥協があってはいけません。
強くそう思います。
継承現場に光あれ!

posted: 2019年 10月 21日

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