今年の大印展の開催が決まりました

花よ花よと老若男女歳をとる

【作者】池田澄子

良いお天気の大阪です。

それこそ花見に出かけたい気分ですが、大阪はコロナ感染者が再び増加し始めています。

コロナや社会の在り方に関係なく桜の花は毎春咲いてくれます。

花よ花よと寄っていくは、陽気な人の意識です。

その意識も、自然に対する意識と物や事象に対する意識は、違うものだと思います。

もの作りは、社会から請われてされるものです。

印章もそうです。

社会に必要とされるから、職人が彫刻するのです。

その必要とされる意識は、放置しておいたのでは、いずれ無くなります。

自分が名人上手だとされる人でも、お客さんがなければ、生業として成り立ちません。

だから意識を作るために、その情報を発信しなければなりません。

 

大阪の印章組合が発信を始めた「大印展」(嘗ては、「大阪府印章技術展覧会」という名称でした)は、昨年68回目を迎えるはずでした。

コロナ禍により、開催できませんでした。

今年は実施したいという強い想いは、組合技術委員会にはありました。

しかしながら、年頭よりの緊急事態宣言に押され、3月にあるはずの課題決定審査会の機を逸してしまいました。

いろんな議論をして、私は大印展の行事としての縮小よりも、中身をスリムにしないと持続して行けないという論でありましたが、それは却下され、今までと同じように第68回大印展を開催することが組合により決定されました。

4月11日は、約一月遅れの課題決定審査会となります。

出品者のみなさまには、何かとご心配をおかけしておりますが、4月中には規定書がお手元に届く予定です。

今年も力作のご出品を何卒宜しくお願い致します。

posted: 2021年 3月 27日

教え教えられる喜び

土筆生ふ夢果たさざる男等に

【作者】矢島渚男

昨日は、今年初めての技術講習会でした。

昨年は、コロナ禍により4回しか対面講習を行えずにいて、今年になり再び緊急事態宣言により開催できずにいました。

昨年は、リモート講習をしたり、通信添削をしたりと工夫をしていましたが、徐々にではありますが、疲れが実施者側にも受講側にも出てきました。

対面講習をすると、少し元気が出ます。

世の大学は休講状態で、一度も大学に行かずにリモートだけで嫌気がさし、休学、退学をされる若い人が多いと聞いています。

何となくわかる気がします。

コロナ禍だからという理由は理由なのかも知れませんが、コロナ以前から継承現場が危機的な状況だと述べてきました。

コロナは、そういう状態を内在している問題を露呈してくれる役割を持ちました。

教えて頂ける喜び

教えることのできる喜び

両者が共鳴して成り立ちます。

こんなことは、決してデジタル化できないことです。

共存や融合などありえないことです。

デジタル化は継承現場の危機を助けてくれるのでしょうか?

デジタル化は危機に瀕している技能検定を助けてくれるのでしょうか?

 

技術が印章の、印章業の全てではありません。

技術は、印章業の基礎体力で、土台であります。

土台が貧弱になり、がけ崩れがあちらこちらで起きています。

さて・・・「夢果たさざる男等」は、どう立ち向かうのでしょうか。

そして、あちらこちらの崩れている土台を補修工事して、はたしてそこから、その土手からは土筆が顔を出すことは出来るのだろうか。

posted: 2021年 3月 22日

コメントありがとうございます。

ブログの”手とコンピューター”という記事に頂いた「開運業者撲滅委員さん」からのコメントです。

「戦中や震災後、今回のコロナのように社会情勢が不安定になると心の安定を求め新生活、新様式なる言葉が溢れてきます。今までの分かりやすい伝統を否定し自分のいう事を正しいものと強調するのはいつの世も変わりません。戦中の米は贅沢、代用食が正義みたいなところですが結局必要なものは残ります。印章は太古の昔から便利で信用ができるものとして現在まで存続しましたが悪でも何でもなく皆が使うものを利用して開運や同形印等でその存在価値を台無しにした業者が悪いのです。今こそ印章のあるべき姿を世間に示す絶好の機会にできるよう私も応援できればと思っています。」

コメントへの私の返答・・・

「私も一応は印章業者ですので、業界へのお叱りの言葉には悲しい思いもあります。

しかしながら、おっしゃる通りだと思います。

デジタル化の恩恵を受けるのは、はたして国民なのでしょうか?

今の国会を見ていると、一部のデジタル族であるようにも思うのですが、デジタルは利便性や通信制、遠隔性に優れています。

それを利用されることには、反対はいたしませんが、行政手続きの簡素化の名の下に、認印を廃止されることには、合点がいきません。

同業の中には、譲歩してデジタルとの共存を言われる方があります。

デジタル化は、既に印章業者の日常を支配するまでにもなり、パソコンの前に座り、それを駆使して印章製作をされると、どうしても便利だ、早いとなってしまうことは仕方がないのだろうが、全体でそれを容認してしまうと、認印くらいはから、崩壊への大きな穴が開いて行く突破口を作ってしまったと私は残念でなりません。

応援賜りまして、誠にありがとうございます。

私は微力ではありますが、きちんとした印章をお求めになられるお客様の信を示すにふさわしい印章を精魂込めて作らせて頂きたいと、精進努力してまいります。」

posted: 2021年 3月 8日

25年の月日が培った職人道徳

二月尽雨なまなまと幹くだる

【作者】石原舟月

 

25年前の2月に船出した「三田村印章店」

老舗に比べると、とても短い25年ですが、25年前の2月はとても昔に思え、四半世紀と名乗ると、今の自分に合っているような気がします。

先日の25周年記事は、家内の文章ですが、それを借りるなら、商売の「い・ろ・は」も分からない父ちゃん母ちゃん商売でした。

お店と言っても、前売りのお客様が多くあるわけでもなく、外商をして得意先を伸ばすという営業力もなく、どうなるかわからない、ただ好きなだけの印章技術を前面に押し出して前を向き進んできました。

技術関連の先生、先輩とのお付き合いも多く、そこから派生して印章組合活動にどっぷりと嵌っていきました。

毎月の技術講習会、技能士会の活動、毎年の大印展では忙しく、子どもの運動会にはほとんど参加していなかったと思います。

しかし、先生、先輩から教えて頂いた職人道徳は、今も私の中に生きています。

自分さえ上手ければよいでは、技術というモノは自分の中に入らない、先人、先生、先輩からの教えがあり、それを引き継ぎ次に伝えることで、今の自分が存在させて頂いている・・・だから、唯一無二を守るという最低限の道徳が守られてきたのだと思います。

 

25年が経ち、若い頃と同じような活動は出来かねますが、私の中に養われた職人道徳は健在です。

ただ業界の弱体化の進行は、私が考えているより早く、職人道徳など考えている間もない現役メンバーをみていると、これからの自分の在り様を考え直さざるを得ない状況かなと危惧致します。

休講続きの講習会、意欲の低下は致し方がないのでしょうが、大印技術講習会の木口講習生が私だけになった時を思い返し、それを伝える努力はまだ不完全であったと、反省点も大いにありです。

 

これからの「三田村印章店」は、そうした業界環境のなか、職人道徳という羅針盤を掲げて、更に前に向けて、お客様と共に歩んでいきたいと思います。

これからもよろしくお願い申し上げます。

 

posted: 2021年 2月 26日

第31回技能グランプリが閉会しました

昨夜、技能グランプリのお手伝いから帰阪して、先ほどYouTubeでの閉会式にて結果発表を見ていました。

印章彫刻職種の1位(金賞)厚生大臣賞は、長野県の桜井優さんでした。

おめでとうございます。

お手伝いでの参加で、いろんな事を感じ、又勉強もさせて頂きました。

コロナ禍で、他の職種を見ていても参加者が前回より減っています。

極端に少なくなったところもあったようです。

その中で、印章彫刻職種において、16名の選手に拍手を送りたいと心より感じました。

また、お世話をいただいた全国印章技能士会連合会の担当者のご尽力、及び(公社)全日本印章業協会よりの応援があってこそ、開催できたのだということを念頭においていただきたいとも強く思いました。

今どちらが欠けても、今後の技能グランプリへの業界としての参加は難しくなると思います。

そのためにも、来年初頭に実施される技能検定試験をなんとしても100名以上の中身のある、今後に繋がる水準にて成功させなければならないと、同じお手伝いの運営委員、競技委員、競技補佐員の間で話し合いました。

そういう話合ができたことは、とても心強く感じました。

また、技能グランプリに選手として参加される力量の方は、地元に帰り後進の指導や技能検定に向けて力を注いでいただきたいと強く感じました。

自分が上手い、自分は一級技能士であるといくら叫んでも、技能検定が廃止になれば、またそのような力の業界団体なら、社会的評価は低下し、もう次はないし、自らが技能向上のためにしてきたことの意味が無くなります。

印章という商品の土台である技術が崩れ去るのは、印章が商品として成立しなくなるということです。

皆様、どうかよろしくお願い申し上げます。

私も、精一杯努力いたします。

posted: 2021年 2月 22日

忘却される印章

自転車に積む子落すな二月の陽

【作者】長田 蕗

 

昨日の『「オオサカジン」に掲載頂きました』というブログにいただいたコメントをご紹介いたします。

「素晴らしいですね、私は30歳を過ぎてから印章というものが手で彫られることを初めて知りその技術に感動したことが忘れられません。殆どの日本人がその素晴しさに気づいていないというのが現状だとは思いますが一人でも多くの後輩が集まることを祈念致します。私も趣味で彫ってみようかな?といい歳をして考えてしまいます。」

以下は、頂いたコメントへの私の返信です。

「コメントありがとうございます。

印章の正しい発信は、日本のデジタル化よりも遅れています。

いや、恣意的に技の発信はされてこなかったと思います。

技には優劣が出来ます。

手作業を優先すると、大量には生産できません。

印章が唯一無二でないと意味がないということや、それを維持するために職人道徳があり、厳しい修業があり、上手い下手が発生する、それはどんなに努力しても技能・・・数量的な技術では測りかねない結果として現れてきます。

そんなものを商売に出来ないとしたのが、職人以外のハンコ屋さんです。

商品の特殊性を隠して、何処で作ったものも同じ印章であり、早く安く安定した量を供給できる所を企業目線で貫いてきた結果だと思います。

この春からの多くの押印廃止は、デジタル化の為に仕方がない、国民の利便性を優先していたのでは、結論として印章は意識されなくなります。

また、こうも言えます・・・忘れ去られます。

コロナ禍で技術継承もきちんとできていません。

そういうなかで、私が出来る事は、私の技量を肥やし、さらに精進して、お客様が感動できる印章を作る続けることかなと、それしかできないし、そういう職人さんたちも、もう最後の仕事となり行くことと決意されていると存じます。」

 

 

 

posted: 2021年 2月 13日

オオサカジンに掲載頂きました

先日、岩﨑社長様とご縁あり掲載していただいた「ニッポンの社長直伝」(みちびらき株式会社)に引き続き、本日より掲載いただきましたのは、「オオサカジン特集社長インタビュー」です。

「オオサカジン」は大阪を中心とした地域密着型ブログサービスを提供されているブログポータルサイトです。

両者とも大きな会社の社長さんばかりが掲載されていて、私なんかの個人商店の一職人が名を並べさせて頂くのは、気恥ずかしい限りです。

宜しければ、ご一読いただき、印章への私の思いが少しでも伝われば幸いです。

https://shacho.osakazine.net/e724473.html?fbclid=IwAR37s5Ln3SKBfY5XgpTFx3h_ZQ0fDDvNxjm5d4pmHuJRhxNjGv_rSFIOKsI

 

posted: 2021年 2月 12日

< 2 3 4 5 6 >