繰り返し、持続と継続力

先日、ハンコ屋職人の友人4人でお話しをしていました。

技能グランプリ優勝で腕自慢のIiさんが、ホームページ作成会社に自分の印影と量産廉売のネットショップの印影(もちろん機械彫りっぱなし)を持参し担当者に見せると、その違いが全く分からなかったと言います。

勿論、プロの目線では雲泥の差どころか、量産廉売の印影は中には誤字やら実用性としても疑問がある物もあります。

しかし、素人目線ではどちらも一緒の単なるハンコです。

 

技術講習会で技術を指導していて、いつも感じることですが、プロのハンコ屋さんの講習生でも同じ間違いや同じようなミスを何度もされます。

何度も同じ話をしないと伝わらないのです。それでも伝わりにくいものなのです。

 

一般消費者の皆さんに、ハンコや良いハンコについて説明するのは、総合的な視点に立ち、しかもそれを繰り返さないといけません。

それでも、なかなか理解していただけるまでいかないのです。

総合的なというのは、印章の本義を基本に置いたことで、技術的なことや綺麗な印影というのも、そのほんの一部であり全てではないということです。

それを職人が発信できる能力を有しないと伝わらないということです。

しかも、何度も繰り返し・・・。

 

それは人間論として、人とはそういうものであるとも考えられますが、ハンコの世界・・・とりわけ実用のハンコの世界は、過去の情報発信量とその質が乏しく、あるいは単発的であったりで、現在発信しているところもほとんどないという現状です。

技術畑に傾いた発信や実用の美からは程遠いおもちゃに近い発信は見かけることが出来ますが・・・。

 

何度も何度も繰り返し繰り返し、持続力を持ちこぴっとしろし!というわけでございます。

 

 

posted: 2014年 5月 20日