技術の継承は、人により行われる

3日に開催されました第67回大印展は、お陰様をもちまして盛会裏に終了致しました。
出品者、受賞者、ご高覧いただきました皆様、有難うございました。
また、昨日も含めて運営に関与頂きました皆様、お疲れ様でした。

今朝の新聞を見ると、焼失した首里城を復元するにあたり、樹齢500年の木材等の材料はもとより、それを組み立てる技術者が減少しており、赤瓦ぶき職人は半減という状態のなかで復元といくら思いを叫んでも、物と技術者不足が大きな壁となり立ちはだかっています。


歴史と文化が形となった建造物を重要視されるのはよいのですが、それを建造する職人を大切にしない国の在り方とその政策があちらこちらで如実に表れてきています。
国とその政策の表れが、各種の業界の在り方にまで浸透しています。
人を育てず、土台を失くしていく業界の多い事・・・技能検定が廃止になった職種は、山のようにあり、それを見捨てていく在り方が、各業界を衰退させていくのみにあらず、国そのものを滅亡させていくことに繋がると私は思います。

大印展の祝賀会で出たお話で、現在67回・・・100回まで続けようと・・・
後33年の継承が求められます。
作品の出品なき展覧会は成立しません。
そこに対しても、願いや気持ちだけではどうすることもできません。
継承現場への光と具体的施策が緊急に求められています。

posted: 2019年 11月 5日