大印展は中止ですが、技術継承のための企画を模索中です

ことごとく箱空にして春惜しむ
【作者】川村智香子

フェイスブックの記事を読んで、わざわざ技術委員長が来てくれました。
大印展は中止ですが、技術継承の為の代替案を模索中とのことです。
その意志を確認できました。
以下の文章を発信して良かったです。

残念無念で山にでも籠りたい境地です。
昨日、技術委員長より大印展の中止の報告があり、公表してもよいとのことでしたので嘆きのつぶやきです。
ここ数年、ゴールデンウイークの期間を利用して、心身をリフレッシュさせることを目的に安曇野に行っていました。
しかし、それも今年は出来ませんが、あまり誰とも会いたくない気分です。
大印展が中止になったことは、組合や理事会が悪いのではないことは、理解できます。
このコロナ禍は、人の気持ちの中にも入り込み汚染していきます。
人と人との分断をしていくようです。
だから大印展が中止になったことを誰か特定の人の仕業にしたくはありません。
しかし人と人との関係を分断するのと同様に、人と次の人との関係をも分断したことは事実であります。
そう、技術継承の分断です。
大印展は組合行事でありますが、半世紀以上前に技術講習会の技術発表の場としてスタートし、技術継承の場としての位置づけが大きい展覧会であり、単なるイベントではないということです。
今年の中止は、後を引くと思います。
業界が成長していた時代ならいざ知らず、印章が邪魔者扱いされているような時代において、一回の中止は、イベントとしての中止なら来年頑張ろうでよいと思うのですが、来年に技術者が元気に出品して頂けるかどうかは、様々な意味で大いに疑問があります。

技術講習会があるところも限られています。
大阪の技術講習会も近畿にとどまらず、九州、東海からも来られています。
しかし、通えない事情を抱えておられる地方の方は、毎年開催される大印展で自らの技術をチェックされている方も多くおられます。
そういう場が無くなったということです。
コロナ禍の現下、かろうじて(公社)全日本印章業協会主催の大競技会は6月に審査日を予定されていますが、他の全ての技術継承がストップしています。
技術空白期間が発生しています。
空白期は、コロナ収束の後に、動き出すのかと言えば、そうはならないだろうと推測いたします。
この空白期間は、後退期であります。
そして、令和4年度後期技能検定に向かっています。
空白期のまま、それに向かっているのです。
代替案は何も提案されません。
私が出来ることは、大阪の技術講習会の通信添削の運営くらいです。

私自身の技術や印章の情報発信は、この連休も続けていこうと思っていますが、おそらく違った観点に変わっていくことと思います。
業界の技術継承は死んだに等しいと個人的には思います。
全てが空箱になったような気分の冒頭の句が心情をよく表してくれています。
昨日、悔いは残したくないので気持ちを吐露しておいてよかったです。
無理なんだろうが、代替案が欲しかったなぁ~。
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→代替案を探ろうという意志を確認できました。
意志があれば、可能だと思います。
大印展は、出来ない事態ですが、何もしないとドンドンと後退していきます。
大印展は出来なくとも、方法はあるはずです。
フェイスブックには、審査員と出品者のみなさんからアイデアを頂きました。
何もしないと何も変わらない、IT大臣がハンコは出来るだけ省いた方がとか、ハンコ技連の会長を降りても良いという風見鶏のような発言をされています。
何も言わないと本当に印章が無くなります。
そういう情勢です。

posted: 2020年 4月 25日