偽りの世に養うべきもの

偽りの世に気をとり直し日記買ふ
【作者】今泉貞鳳

小学校や中学校の時、今はあるのかどうか知りませんが、「日記」を配布され、書いて提出するように言われました。
今は、このようにして拙い文章を日々お見せしていますが、その時は、嫌でいやで仕方がありませんでした。
フェイスブックやブログに、このように書くことは、日記なのでしょうか?
パソコンやスマホは、過去のいろんな慣習や文化を吸収して、一つの箱に入れて便利になったように感じますが、嘗てのそれぞれの慣習や文化というのは、少しずつ中身や本来の目的を変えてしまっていることに、気づかなくされているようにも感じます。
逆に、伝統文化や伝統技術というのは、細分化されて露呈されるようになりました。
また、その作業工程を細分化して、生き残る道(作業・分野)を模索せねば消滅してしまう運命にあるのかなとも思います。
ただ不思議に思うのですが、それぞれ元々あった本質や目的は、どこへ消えていったのでしょうか?
物や思考が集まったり、離反して分散したりと、忙しいのが常のように思わされていますが、それも偽りの世かも知れませんね。
大切なことは、本質を見る思考力を養うことだと、最近つくづく自らの印章業界を見ていても思い知らされます。

posted: 2019年 11月 19日