来年もご贔屓に!

大晦日さだめなき世の定哉

【作者】井原西鶴

今日は大晦日。

なんやかんやがあった一年でした。

コロナ禍の社会環境が大きかったのでしょうが、自分の中にあったマイナス的な要素があぶり出された年でありました。

昨年の押印廃止に対する業界団体の態度は、そのポスターの文言から矛盾を感じ始め、「嫌なら、貼らなければよい」とするのも会員として理不尽な話だと考えていました。

技能検定の統廃合の話が出てきた時も、真剣に業界における技術の在り方を問題にするのではなく、制度存続のためのパフォーマンスのように感じた数字合わせ・・・これは残念なことに技能士の中にも多い考え方であった・・・また、我関せずの状態を多々見聞きする中で、何故統廃合のような状態になってしまったのかを考える根本がないと感じてきました。

そういう中で、民藝運動が100年続いてきて、その灯火が現在も受け継がれて来ている事に共感共鳴し、もの作りの在り方、自分の仕事の在り方のこれからが、少し見えてきた一年でありました。

来年も業界の方向とは、道を違えることになると思いますが、共通する技術という二文字のとこらへんは、堅持していきたいと考えています。

その他の事には、今度は私が我関せずを通したいと思います。

齢62は残りに向けた活動で、活動時間が限られているという事もあります。

とりわけ、現役で動き回れるのはそう長くはありませんし、業界の為に動くというより印章技術の為に動きたい。

その場を、業界団体中心から変えていきたいと考えています。

その為に、来年の技能検定対応で技能関連仕事の役割は終えたいし、大印展審査員やその裏方も来期からは外れさせて頂きます。

そう強く決意させた一年でありました。

そんな中、毎日印面に向かえるお仕事をくださいましたお客様、有難うございました。

技術を鍛え、さらにお客様に姿の美しい印章をご提供できるように精進努力いたします。

来年もご贔屓によろしくお願い申し上げます。

posted: 2021年 12月 31日